Back to top

ご 挨 拶

2020年1月に東京国際フォーラムで開催される第43回日本眼科手術学会学術総会の総会長を務めさせていただきます天野史郎です。開催にあたりお世話になる会員、代議員、理事、プログラム委員会の先生方、事務局、眼科医療業界の皆様に心より御礼を申し上げます。

眼科手術の世界は日進月歩です。私が眼科医となった約30年前、白内障手術はICCEやECCEが標準術式で眼内レンズが導入され始めたところ、角膜移植はほとんどが全層角膜移植、硝子体は触ってはいけない所といった時代で、隔世の感があります。この30年間に白内障、角膜、緑内障、網膜硝子体など、あらゆる眼科手術の領域で小切開化が進行し、手術成績の劇的な改善がもたらされました。こうした進歩を目の当たりにし、最新の手術を実践している現在の眼科サージャンは30年前と比較すれば遥かな高みにいるのだと思います。そして現在の眼科サージャンの中には、これ以上の進歩はなかなか難しいかもしれないと感じている先生もいるかもしれません。しかし、本当にそうでしょうか?現在の最新術式にもまだまだ改善の余地は有ると思いますし、現在我々が予想もしていない新しい進歩がもたらされる可能性もあると思います。現在の我々が30年前の眼科手術を思い返して感じる隔世の感を、30年後の術者たちが現在の眼科手術を思い返して感じるのだと思います。そうした想いをこめて、本学会のテーマを「さらなる高みへ」とさせていただきました。

眼科手術における進歩の原動力は、各サージャン、各研究者の一歩一歩の積み重ねです。本学会が眼科手術の進歩に貢献する一つの場となるよう、そして明日を担う若い先生方への刺激・教育の場として役立つよう、一般講演、特別講演、招待講演、会長企画、シンポジウム、教育セミナー、各種セミナーなどをプログラム委員会の先生方とともに企画しました。

全国からの多くの眼科サージャンの御参加を心よりお待ちしております。

第43回日本眼科手術学会学術総会 総会長 天野史郎
井上眼科病院